海外ビジネスの落とし穴
世界のトヨタも思わぬ失敗があったことをご存知でしょうか?
「覇道」と名付けた新車種が皇帝陵墓の参道を疾駆するCMを見た人々は怒りに駆られて不買運動に走ったことがあります。トヨタは慌てて車種名を変え、事なきを得ました。
少し古くなりますが中国流通革命の救世主としてもてはやされたヤオハンの凋落も、彼我の文化理解の差がもたらした帰結かもしれません。米国では某社のセクハラ騒ぎ、古くは産業スパイ事件...。 国際的な人材を抱えた大企業ですら、思わぬ失敗をするのですから、資本力も人的パワーも十分でない中小企業が必要に迫られて海外進出を行おうとする時の準備は十分かつ慎重なものでなければなりません。
     独特の日本市場、各国別の市場の相違
「日本で売れているのだから外国でも売れるだろう...」
「日本で作っているのだから高いのだ。安い人件費の国で作れば儲かる」
新たなる市場を求めて中国や東南アジアへ流通拠点を設ける中小企業が増えております。また、中国は世界の工場となりつつあり、徐々に人件費が上がっていることから、さらなる安い人件費を求めて発展途上国へ生産委託する企業も年々増大しております。 しかし、市場のニーズは各国の文化、生活習慣から発生するもので、日本のそれとは明らかに違います。日本的な物が徐々に浸透しつつあるとはいえ、やはり基本となるマーケティングの検討なくして海外進出は極めて危険と言えましょう。 一方、製造や加工の技術、そして品質管理も徹底がないまま出荷されれば一体どのような結果をもたらすかについては、それこそ無数の「とんでもない」実例が存在します。
     語学力過信のツケ
海外進出には常に言葉の問題がつきまといます。
流暢な会話力への「信仰」、あるいは現地在住日本人や日本語堪能な現地人への依存は時として思わぬ失敗の原因となります。 外国語を話せることはビジネスができることとはまったく違います。
コミュニケーションは、行おうとする事業の専門知識やビジネス経験、理解力などが相手側にあって初めて成り立つもので、安易なアプローチ、即ち仲介者やパートナーの即断による選択は、一見早そうで結果は思わぬ遠回りどころか事業そのものの蹉跌をもたらしかねません。
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